体育館を出て頭を抱えた。

転校早々私は何をしてしまったんだろ。
あんなにたくさんギャラリーいるのに…

何より光がどう思ったのか
すごく心配だった。

でもああいうイジメは絶対に許せないんだもん。
うちだって親がいないからとか
ばあちゃんに育てられて 着るものとかヘンとか
弁当が茶色とか

そんなことどーでもいいじゃん
私はあえて 前を向いて生きてきた。

だってバカにされることしてないもん。
そういう運命に生まれてきたんだし
私が悪いわけじゃない。

それでも ばあちゃんは必死に私を育ててくれたし
私だって生きて行くためにいろんな我慢や努力をした。

あの頃は前を向くことでしか
自分の根性を見せられなかったけど
私は私らしく生きて行きたい。


「過ぎたこと後悔しても遅いし。」

歩きだしたら

「何を後悔したんだ?」

慌てて後を振り返った。


さっきの三年の一人が立っていた。