家族☆ごっこ★

「時間ある?少しだけでいいから付き合って。」

「いいよ。三十分だけね。」
大野さんが帰る時間前には帰らなくちゃ。


光の違う顔も拝みたい気分だったし・・・・。
美鈴は二階じゃなくて 一階の体育館入り口を入ろうとした。

「あれ 二階じゃないの?」

「彼女とかは特別なんだよ。」

「へ~~それもまたすごいね。」

足音が聞こえて 後から男子が走って来た。

「公平 頑張ってね。」
美鈴が声をかけると

「ヤバい 集まってる?」

「あ さっきもう練習みたいなのしてたけど。」
思わず答えてしまった。

「あれから先生に呼ばれてたから ヤバいな~~。
また先輩たちにやられる。」

そう言いながら体育館に入って行ったら

「すみません 委員会で遅れました。」
と美鈴の彼氏の声がした。

「かわいそう…。目つけられてるの。
先輩たちに・・・。きっとまたやられるわ。」

美鈴も入り口から入って行ったから私も続いた。


美鈴の彼氏は 数人に囲まれていた。
私は光を探した。

光は違う集団でリフティングをしていた。


「委員会?」彼氏を囲んでいる一人が
こっちの方を向いてそう怒鳴った。