家族☆ごっこ★

「ここちゃん。」

「あ こんにちわ。」

先輩とはひさしぶりだった。
輝紗貴からのメールは最近来てなかった。


「輝紗貴 どうしてますか?
返信がなかったから…心配してたんだけど
私もバタバタしてて……。」


「こっちもバタバタしてたから……。」

「先輩 輝紗貴を泣かせてませんよね?」

「え?泣かせ……。」表情が曇る。

「まだ…まだ輝紗貴を抱きしめてあげてないんですか?」

「いや えっと…それは…っていうか
全然口も聞いてくれなくなって…。」

「まだ そんなとこをうろついてるんですか?
そう言えば留学するって聞いたけど。」

「うん。卒業式 終わったら発つよ。」


はぁ????

「輝紗貴はなんて言ってました?」

「ちょっと話してそれから口を聞いてくれなくなった。
今 あんまり具合もよくなくて……
そのせいかもしれないけれど。」

「その鈍感さは残酷ですよね。
輝紗貴を置いていくんですか?」

「おいていくって…連れてはいけないよ。」

「最低ですね。
先輩みたいな人間を好きにならなくてよかった。」


「最低って…いやある意味 いつも言われてるけど。」

「輝紗貴を捨てるんですね。」


私は先輩を睨みつけた。