「小野崎さんは何度も 遠くから見てたみたいだよ。
ただおばあちゃんって人がめっちゃ怖いくて
近づけなかったらしいけど。
おばあさんが亡くなったって言ったから
俺も小野崎さんの娘を見てみたいって
ついていったんだ。
だってさ きょうだいになるわけだろ?一応ね。」
「うん。で 来たの?
見たの?いつ?いやぁ~~~ちょっとやだな~~。」
「琴子ね 両手一杯に買い物袋ぶら下げてた。
学校帰り リュックが重そうだった。
すごい不機嫌そうな顔してたのに…近所の小さい子が
転んだのを見て駆け寄って行って ひざにリュックから出した
絆創膏を貼ったんだ。
その子が泣きやむようにさ 一杯一杯声かけてやって
それから荷物めちゃめちゃ重いのに
遠回りしてその子を家の前まで送り届けたんだ。
なんか感動もんだった。
小野崎さんは泣いてたけどね。」
「え?確かにそんなこともあった気がするけど
やだ~~見てたの?信じらんない!!」
「強くて優しい子だろ。元妻とばあさんに感謝しなきゃなって。」
「父親が?」
「うん。これからは俺がちゃんと面倒見ないとなって
言ってたよ。俺はそれから何度か 琴子に会いに行ったよ。」
「ちょっと…やめてよ。」
無防備すぎる自分を想像して
冷や汗が出た。
「琴子は優しいんだよね。小さな子や動物とか
目線を低くして話してた。」
「だってそうじゃないとね
家帰ってもばあちゃん死んでから 誰とも
会話しないで夜になって朝になるから……。」
「俺はもうその時から 琴子に恋してたんだと思う。」
光の告白に目が点になる。
ただおばあちゃんって人がめっちゃ怖いくて
近づけなかったらしいけど。
おばあさんが亡くなったって言ったから
俺も小野崎さんの娘を見てみたいって
ついていったんだ。
だってさ きょうだいになるわけだろ?一応ね。」
「うん。で 来たの?
見たの?いつ?いやぁ~~~ちょっとやだな~~。」
「琴子ね 両手一杯に買い物袋ぶら下げてた。
学校帰り リュックが重そうだった。
すごい不機嫌そうな顔してたのに…近所の小さい子が
転んだのを見て駆け寄って行って ひざにリュックから出した
絆創膏を貼ったんだ。
その子が泣きやむようにさ 一杯一杯声かけてやって
それから荷物めちゃめちゃ重いのに
遠回りしてその子を家の前まで送り届けたんだ。
なんか感動もんだった。
小野崎さんは泣いてたけどね。」
「え?確かにそんなこともあった気がするけど
やだ~~見てたの?信じらんない!!」
「強くて優しい子だろ。元妻とばあさんに感謝しなきゃなって。」
「父親が?」
「うん。これからは俺がちゃんと面倒見ないとなって
言ってたよ。俺はそれから何度か 琴子に会いに行ったよ。」
「ちょっと…やめてよ。」
無防備すぎる自分を想像して
冷や汗が出た。
「琴子は優しいんだよね。小さな子や動物とか
目線を低くして話してた。」
「だってそうじゃないとね
家帰ってもばあちゃん死んでから 誰とも
会話しないで夜になって朝になるから……。」
「俺はもうその時から 琴子に恋してたんだと思う。」
光の告白に目が点になる。


