家族☆ごっこ★

家に帰ると ちょうど光が電話で話をしてるようだった。

「明日?うん わかった。
部活休んで…そっちに行って見るよ。」

暗い声だった。

「ただいま。」とりあえず声をかけた。

光はこっちを見て笑って

「じゃ 明日。」と言って電話を切った。

「おかえり すごい天気だったけど
大丈夫だったか?」

「うん 今はもう落ち着いたけど
雪積もったね。」

手を洗ってうがいをして 信之介のベットに近づくと
シャンプーの香りがした。

「お風呂入れたんだ。」

「今日は暇だったから 風呂でいっぱい遊んだよ。
さすがに疲れたみたいだな~。俺もふやけた。」

「あはは・・・。」

私も幸せな気分になって笑った。

「ごはん作るね~。今日は朝 下ごしらえしてたから
すぐできるから。」

「腹ペコだ~~。」

「昼食べた?」

「うん 琴子特製やきそば チンして食った。
信之介めっちゃ食べてたよ。
わしづかみにして…。おまえにはフォークは
いらないな~みたいにしてた。」

信之介の話をすると会話も広がって 幸せな気分になる。

親ってこういうものなはずなのに
私たちは家庭に恵まれなかった・・・・。
輝紗貴も 同じだったんだって思った。