家族☆ごっこ★

難しい話はよくわからないけれど 
とにかく難病と輝紗貴は戦ってるようだった。

「具合悪いのに かくしてこっちに来たみたいで
それでも今日は楽しく過ごせたのかな。」

「はい カラオケで歌いまくって…
だから熱が出たのかもしれません。」

「輝紗貴楽しかったのね。よかったわ。」

二人はまるで本当の娘のように
輝紗貴の話を優しい表情をして話す。

「落ち着いたら見舞いにも来てあげてね。」

「はい 毎日でも行きたいくらいです。」

「よかったわね。輝紗貴 こっちで入院したほうが
落ち着くんじゃない?パパ。」

「頼むね。」

私は頭をさげて車を見送った。


歩きながら考えていた。
昨日の輝紗貴の話とか…先輩の様子とか…。


輝紗貴は 実の母親とはうまくいっていないけれど
先輩の家族にはとても愛されてるようだった。

あの時の先輩の顔・・・・・

もしかしたら・・・・・
先輩と輝紗貴は……お互い隠しているけれど……
好き同志なのかもしれない……。


光の顔が浮かんだ。

光と輝紗貴・・・・・・。
先輩が普通の男なら 光に勝ち目はない……。


ほっとするような
同情するような……複雑な気持ちになった。