家族☆ごっこ★

「今日は悪かったな。家まで送るよ。」

先輩と一緒なんて光にばれたら大変だから
私は断った。

「いいです。一人で帰れるから。」


「淳 私たち今日はまだ寄るところがあるから
輝紗貴お願いできる?」

いいタイミングで先輩の母親が近づいてきた。

「そうしてあげてください。先輩。」

よかった・・・・。

「かあさん そしたらここちゃん 地下鉄まで
送ってあげてくれるか?
輝紗貴ですっかり振り回しちゃって…。」

「私なら全然大丈夫ですって。」

「悪かったわね。送っていくから さ 行きましょう。
じゃあ 輝紗貴お願いするわね。」

先輩の母親は私の手をつかんで歩き出した。


「すみません。ご迷惑かけて。」

「何言ってるの。こちらこそごめんなさいね。」


結局 すごい車に乗って家まで 送ってくれると言った。

うちは見られるとまずい気がしたから
家の近くまで 送ってもらうことにする。


「輝紗貴の友達…ってことはないよな?」先輩の父親が聞いてきた。

「先輩に紹介されて…意気投合して仲良く
させてもらってます。」

「そうか。これからも仲良くしてやって。」

「もちろんです。あの…どこか悪いんですか?」

思わず聞いてしまった。