「彼に…会って…ちゃんと終わらせたいの。
もう多分…来られないから…ここちゃんにも
会えたし…後は彼に会って…
ちゃんと終わらせてもらいたい。」

「会えそうなの?」

「うん…。ちょっといい返事もらえたって
淳くんが言ってたから。」

「先輩と彼はまだ連絡とってるの?」

「私も知らなかったんだよね。
何回も淳くんに聞いたの 彼の居場所。
ずっと知らないって言ってたのに…この間…
とうとう連絡先だけ知ってるって教えてくれた。」

「先輩意地悪だね。」

「ううん。きっと彼が絶対言うなって言ったんだよ。
淳くんは…めっちゃ優しいんだって。ここちゃん!!」

私はわからなくなってきた。
その彼より 先輩の事の方が 輝紗貴は
好きなんじゃないのかなって……。

「雪・・・綺麗だよね~~。
初めて見た時感動したよ。淳くんちが
こっちに引越しして 前みたいに会えなくなって…
寂しくなったけど 雪が見られて最高に嬉しい。」

「なんでそうそう 先輩こっちに越してきたの?」

昔の先輩は謎だって美鈴が言ってた。

「あ おばさまの実家が大きな会社を経営してて
おじさまは東京の支店で修行をしてたんだけど
おばさまの父親 社長が引退して会長になって
海外の別荘に引越したから…ここはおばさまの
実家なの。それで ここに家族で越して来たのよ。
淳くんは後継ぎだから……私も母親が再婚したから……
とりあえず家ができたんだけど…なんか居づらくて……
ここに逃げて来てるって感じ。」

そうなんだ・・・・・。