「終わったのか?」

「具合悪いの・・・・。ごめん・・・・。
目つぶって信之介連れて行って・・・・。」

「つぶってたら危ないし。」

私は必死に入浴剤に隠れてる体を隠して
腕を伸ばした。


信之介が光に渡った瞬間 安心した。


「大丈夫か?」

「うん。のぼせたみたい。でも大丈夫よ。」

光が去ったのを確認してなんとか湯船から這い出る。


「はぁ・・・・はぁ・・・・・。」

もうダメかも・・・・。
目の前が暗くなってきて

私 死ぬのかな・・・・・・。


きっと死んじゃうんだね・・・・・。
光に好きとも言えず・・・・恋も楽しめず・・・・。


なんて儚い人生だったんだろ
でも最後の最後に素敵な夢を見た・・・・・。
光と一緒にいられたこと


最後に父親って人も見てみたかったけど・・・・
あ のぼせて死ぬ人なんているのかな・・・・。

死ぬなら言えばよかった
「光 好き。」って・・・・・。


完全に記憶を失った・・・・・。