隣の席のオオカミ!【完】

「アンタ、彼女がいたことないくせにとか、思ってんだろ?」

はっ、読まれてた!?


「俺だって、男だ。女や性に興味がないわけじゃない」

会長の手が私の肩に触れる。


「アンタだって、興味ぐらいあるだろ。キスとか、セックス」

「……」

あ、あるにはあるけど……。


「だ、だからって、誰でもいいってわけじゃ……」

「俺もだ」

「え?」

私の言葉を遮って、会長は答えた。


ていうか、誰でもいいってわけじゃないって言おうとして、会長はうなずいたんだよね?