隣の席のオオカミ!【完】

「お店とか見つけたほうがよかったですね。出ましょう?」

ドアノブに手をかける。

 ……開かない。


えっ、なんで!?


「あ……」

ドアに貼ってある紙を見る。


「どうかしたか?」

まずい状況だけど、言わなきゃいけないよね。


私はゆっくり、重い口を開けた。


「その……。30分しないと、開かないらしい、です」

「はぁ!?」

会長がめずらしく、動揺する。


「すみません……。私がどこかで休もうと言うから」

「気にするな。入っちゃったモンは仕方ない。静かに待とう」

会長がその場に寝転がる。


一瞬で冷静になった。

すごいなぁ……。