隣の席のオオカミ!【完】

「テメェ、よくもやってくれたな……」

葉山君のつぶやきに、男の子は鼻で笑う。


「よほど、この女が好きなんだな。……知ってっか? この女の首に、キスマークついてんの。これ、オレがつけたんだぜ?」

「……」

「次はキスでもしてやろーか?」

ぐいっと顔を横に向けられ、男の子との距離が縮む。


「……いやっ」

私が拒絶すると、男の子が離れた。


気づけば、男の子は倒れていた。

そばに、葉山君の姿。


どうやらすきを見て、殴ったみたい。