【完】冷たい彼は幼なじみ







妃のことになると


自分で自分がわからなくなる。




「......っ。」


なにも言わずに
俺は妃の腕を引いて


立ち去ろうとした。



けど。



「...?」


反対側の妃の手を

西島が掴んで
妃はびくとも動かない。



「離せ。」

「...なんでお前が妃奈ちゃんに構うんだよ。」

「……。」


西島の言うことに
俺はなにも言い返せない。




「お前には......留美がいんだろ...」


キッと睨みつけてくる西島。



こいつ.........。