【完】冷たい彼は幼なじみ






妃奈ちゃんのためだなんて
口が裂けても言えない。



だって妃奈ちゃんは...


あいつが好きなんだろ...?



「へぇー…」


背の低い妃奈ちゃんは

首をだいぶ上にあげて
俺を見上げる。




可愛すぎんだよな...こーゆうの。




「うんっ、西島くんやっぱ、この方がカッコいいよ!」

「えっ......」

「うわぁ...髪の毛ふさふさ...」



妃奈ちゃんは背伸びをして
俺の髪の毛をぺたぺたと触る。


そのせいで

俺と妃奈ちゃんの顔の距離は



数センチもない。