「おい...いまのって...」
「あの妃奈ちゃんが...キスされた?!!」
周りの男たちも
それを聞いて大騒ぎ。
誰に...
キスされたっていうんだよ...。
俺は怒りとも嫉妬ともいえない
感情の中で
静かに耳を傾けた。
「ちょっ...声大きいよ!!!」
妃奈ちゃんの焦る声。
知らぬ間に俺らの教室の中は
シーンと静まって
全員で耳を傾けている。
―――――――――――…
一向にキスをしたやつの
名前が出てこない。
そう思っていると
「あたし、祐くんの事...ほんとに好きみたい...。」
ドクン―――――――――――
祐くんって...
誰だよ......。



