そっかこれが… 恋なんだ……。 「祐…くん……」 吐息にも近い声で 愛しい人の名前を呼ぶ。 するとあたしの手首は 彼にとらわれて 勢いよく引っ張られた。 「…んっ………」 目がパチッと開いて 状況を把握した。 祐くんとあたしの唇は いたずらのように重なっていた。 ふわっ…。 そのとき香ったにおいに 意識がとんで あたしはゆっくりと目を閉じた。