【完】冷たい彼は幼なじみ






あたし顔…熱い……。


涙を拭きながら
ゆっくり祐くんのほうに

体を向けた。



祐くんは、
あたしの方を体ごと向けて座っていたから



あたしたちの距離は
すごく…短い。



トクントクントクントクン。

鳴り止まない心臓の音。


心地よいリズムで刻まれていく。



「きのうは言い過ぎた…ごめん」

へ─────?


「許して…………妃。」

コトン。


あたしの鎖骨に
祐くんの下がった頭が触れる。



鼓動が早くなる。
頭が追いつかない。



あた…あたしの…

祐くん……あたしの名前…





呼んだの…??