妃は泣いていた。
俺の名前を呼んでいた。
気付かなかった。
俺が離れることで
妃の心を傷つけていたってこと。
「許して……………妃」
気付けば彼女に謝っていた。
「今まで…辛い思いさせて、悪かった。」
こんなことで
許されることではないことくらい
分かっていたけど
もう...止められなかった。
「遅いよバカ祐くん!!」
泣きじゃくって
目の赤い妃を見て
こいつは俺にしか守れないと思った。
もう、逃げたりしない。
「祐...くん...」
トロンとして見つめる妃。
そっから俺の記憶は吹っ飛んだ。
気付けば
唇を妃の唇に無理矢理重ねていた。



