【完】冷たい彼は幼なじみ







暗い闇の中で

甘いリップ音と


隙間から洩れる声が響く。


なんども唇を離しては重ねを繰り返す。



近所の人なんて
気にしてる余裕はどこにもなかった。



「んんっ?!」



息が苦しくなってきたと思うと


にゅるんと生温かいものが
口の中に滑り込んできて

それが舌だと理解する。



獣のように

あたしのことを食らいつくすように


甘いキスを続ける。



「はぁ...はぁ...」




長いキスが終わると


力が抜けて

パサッと祐くんの胸の中に倒れ込んだ。