こんなに人を好きになれるなんて 思いもしなかった。 それは...祐くんだから、だよね。 「妃奈。」 「...?」 律希は真剣な目つきで あたしのことを見据える。 思わずその澄んだ瞳に 吸い込まれてしまいそうになる。 「夏休みのプール、芹澤と西島くん誘うから。」 「えっ」 「ちゃんと伝えなさいよ」 「えぇぇっ?!!!」 驚きすぎて その場で立ち上がってしまった。 そのおかげで 周りの人たちから冷たい視線を注がれたのは、言うまでもない。 「さ。食べ終わったら行くよ。」