【完】冷たい彼は幼なじみ







「で。この前の続き、聞かせてくれない?」



おてふきで手を拭きながら
律希は言った。



「西島那月と、それから芹澤と。一体なにがあったの?」

「...あたしね...那月くんに...告白されたんだ」



自分で言うのが照れくさくて
思わず下をむいてしまう。


だけど、慎重に、一つ一つ言葉を繋いでいった。



「学校をサボった日は、那月くんと水族館に行って...それで次の日、倒れたあたしを保健室まで...祐くんが運んでくれたの。」




それから

留美ちゃんから祐くんにされたことを聞かされて
すごく苦しい気持ちになったこと。


祐くんに俺の事好き?と聞かれたこと。


あたしはそれに
幼なじみだから当たり前だと答えたこと。



その次の日から
あたしたちは一緒に登校するようになったこと。





全部話した。