【完】冷たい彼は幼なじみ







「そこ。イチャついてないで問題解きなさいよー」



肘をついて手で顎を抑えながら言う律希は
なぜかニヤニヤして

あたしと祐くんを見ていた。




「俺は教えてるだけ。いいか?ここはこうして...」

「ちょ、祐くんやっぱし顔近っ...ひゃっ」



あまりの至近距離で
祐くんの息があたしの首筋にかかる。
くすぐったくて、変な声が漏れてしまう。


体中が痺れるような感覚に陥る。





「なに?感じた?」


耳元でそう囁かれて
もうあたしの心臓は限界。



もしかしてわざと近くに...。




「あーー!!もう見てらんねー!ちけーぞ芹澤っ」


少し離れたところに座っていた那月くんが
素早くあたしたちのところに駆け寄る。