キュ。


くびを傾げていると、
あたしの手は
少しひんやりした手に

包み込まれた。 





うわっ……。


「行くぞ。」



うそ…。
祐くんがあたしの手…。


手、つないでる…?



「待って祐くんっ。」


あたしの手を引いて
歩き出そうとした祐くんを止めた。



こんな、こんなこと…


留美ちゃんみたいな
恋人とじゃなくて、、



あたしみたいな
幼なじみとしていいのって、


言おうと思った…のに


「なに?」


「…やっぱ、なんでもない」



いまだけは


キュンとする
この感覚を

止めたくない。