午後の授業中。
さっきから…
視線がずっと
留美ちゃんの方向いてるあたし。
数学の授業だっていうのに…。
「祐くんの彼女…か……」
ハァァ───────
何でこんな
モヤモヤしてんだろあたし。
「どこみてため息ついてんだー?」
「……?」
気付けばあたしの前には
数学の教科書を丸めて持っている
上田先生が…。
「なにが祐くんの彼女だってぇ??」
「なっ!先生ちょっ…」
なんで聞こえてるのおおお?!!!
しかもこんな
大きな声でいったら…
恐る恐る
留美ちゃんの方に
再び目を向ける。
うぁぁやっぱりすごい見てるよ…。
「んぐっ…!」
あたしの口は
先生の手で塞がれて、
怖い顔がぐっと近づいた。



