【完】冷たい彼は幼なじみ








スタスタと
あたしは祐くんの隣を歩く。



「...あの...」

「...なに?」

「なんであたしと...登校してるの...?」




通学路。

2ヶ月くらい前のあたしは
二人で歩くなんて

思いもしなかった。



「幼馴染...なんだろ?」

「え......」

「これからはちゃんと、幼馴染...やるから。」



祐くんはあたしの頭を
遠慮がちに撫でる。



「だからもう...泣くな」



会いたくないって思ってたのに

いまでも
留美ちゃんがいるから嫌だって


思ってるのに



祐くんの手が触れるだけで



あたしの真ん中は正直に


ドクンドクンと音を立てる。