友達の好きな人――――――
それを知るだけで
なんだか
もっと仲良くなれたような
そんな気がして、
すごくうれしいものなんだ。
こんなことなら
もっと早く、気付いてあげればよかった。
「あたし、想いを伝える気はないから」
「な、なんで?!」
クラッ。
すっかり自分が病人であることを忘れて
律希に迫っていたら
めまいがして
すぐベッドに横になった。
「...妃奈大丈夫?」
「う...うん...」
「夏休み前には、風邪、治しなさいよ」
「夏休み...かぁ...」
そういえば
期末テストが終わったら
すぐ夏休みだ。



