ここは……??

くんくんと
息を吸ってみると

独特な薬の匂い。


そっか…保健室……。



「……妃?」

大好きな声。
ふわっと
大好きな香り。


「……祐くん…なんで??」


布団をかぶる
あたしの横には

パイプ椅子に座っている祐くん。


いままで寝てたのか、
目をこすっている。


「お前…朝倒れてたから…」

「あ…」


あたしは今朝のことを
思い浮かべた。



「…ただの貧血だって。」

「そ、そっか。」


素っ気ないけど
優しい祐くんの声に

トクントクンと脈を打つ。