【完】冷たい彼は幼なじみ







「妃奈は祐史と仲直りできたのか??」


お兄ちゃんが呑気に聞いてくる。


「…喋れるようには…なった」

「そっかぁ」


あれ、終わり?

いつもなら

もっとしつこく
聞いてくるはずなのに…。


まぁ…この方が
あたしにはいいけど…、


「じゃあ、バイバイお兄ちゃん。」

「あ、妃奈待って。」


くいっと
手首を捕まれて
無理矢理、一時停止させられる。


「なに??」

「…あ、やべ。絆創膏忘れた。」

絆創膏??

お兄ちゃんは
昨日と同じように
またあたしの首筋を見る。


「まぁ…これならシャツで隠れるか…。」

「ちょっ、なにしてんの変態!!!」


あたしがそう叫んだのも、

お兄ちゃんが
あたしのシャツを

指でつまんでめくったからで