【完】冷たい彼は幼なじみ






「...バカみたい!!!」



あたしは祐くんから離れて


誰もいない教室を出た。





なに言ってんだろあたし...。



祐くんのこと

好きだって言えばいいじゃない。




泣きたいくらい
ドキドキするって言えばいいじゃない。





なんで...言えないの?




もうHRは始まってるから
階段には誰もいない。


あたしは階段を駆け上がって、

屋上の入口の扉の前に座りこんだ。





「...怖いよ......」



このまま、また

中学の時みたいに



祐くんと話せなくなるって思うと

怖くて仕方ない。





この関係を壊したくない。



「すきだよ……。」



誰にも聞こえないように
小さな声で叫んだ。