「何でもない。大丈夫だ」 「本当に?」 「……心配性か?」 「そう言うワケじゃないけど……」 申し訳なさそうにする彼女。 俺は口角を上げ、頬に添えていた手を彼女の首筋に這わせた。 女の身体が少しはね上がる。 そのまま手を顎に持っていき、クイっと持ち上げる。 ぶつかる視線。 彼女の呆然とした顔が、俺の瞳に映る。