「雄介よりいいでしょ?」

かおりは僕を見ながら理沙に言った。

「そうね、いいかも。」ってさ、なんだよ。

「この人?もう一人の人って。」

僕はかおりに言った。

「あ、ごめん。そう。理沙っていうの。管野 理沙。隣の駅の女子高に行ってるの。あたしの中学の頃からの友達。」

「藤沢 尚です。よろしく。」

「管野 理沙です。今日は、よろしくお願いします。」

キョウハヨロシクって?

「あ、まだ説明してないの、尚くんに。えっとね・・・。」

とりあえず要約すると
①理沙の元彼が新しい彼女と水族館近くの公園でデートらしい

②その元彼の彼女は、理沙と付き合っている時から二股というかそういう感じらしい

③それを最近知って許せないから、見返してやりたい

④それには、元彼よりかっこいい彼氏が必要

「で、それが僕ってこと?」

「そう・・やってくれるよね。」かおりが僕を少し上目遣いで見る。

「いいよ・・仕方ないよね。」

かわいい女の子二人がよろこんでいる・・・ま、これでよかったのかな。

「今日だけ恋人同士でいればいいんでしょ?」

「そう。「理沙」、「尚」って呼び合ってね。じゃないと、おかしいし。」

「了解。」

んー、大丈夫かな僕は。