「おはよ、尚くん。」

僕が駅の西口改札に付くと、かおりが背中をたたいた。

「おはよう。雄介は?」

ピンクベージュっぽい、チュニックが色白のかおりに良く似合っている。

「そろそろ来るかな。あ、あのね。もう一人、来るの。女の子なんだけど。」

「そうなんだ。まさか、合コンじゃないよね。」

「全然・・・そういうのじゃないんだけど、尚くんにはちょっとお願いが在るの。」

「何?」

「二人がきたら説明するね。」

「わかった。ところで、かおりちゃんと雄介は付き合ってるの?」

雄介にしたのと同じ質問を、なんでかおりにもしてんだか・・・。

ま、話す事がないっちゃないからね。

「まさか!雄介の事が好きな女の子に良く聞かれるんけどね、全然。そんなんじゃないから。」

全否定。

何故か微笑む僕。

「彼氏は?」

「あたし?今はいない。あ、きたきた。遅いよ、雄介。」

「わりぃ。よ、尚。」

「おはよ。」

「かおり、理沙は?」

理沙?

後から来る子のことかな。

「あと、五分位だって。」

「なんだ、あいつの方がおそいんじゃんかよ。」

程なく、理沙が来た。

肩までの緩いウエーブの女の子。

かおりと並ぶといい眺めだな。

こういう女子高なら、行ってみたいかもって、僕はオヤジか。