「・・・そんなこと言われてもさ。」

僕は困っていた。

「彼女とかいないだろ?ま、エリカさんだっけ?あの人は除いて。」

「僕は、理沙は・・かわいいけど、正直タイプじゃないんだよ。好きになる可能性も、多分、ない。そんな感じでさ、付き合うのって、理沙がかわいそうなんじゃないの?」

この間ので、理沙は僕の事が好きになったらしく、雄介に相談したらしい。

理沙はかわいい。

でも、無理だよ。

かわいければ好きになるわけじゃない。

目の保養と、実際の彼女は、僕的には別なんだよね。

「でもよ、一回くらいデートしてみろって。万が一ってこともあるし。」

「無理。」

「・・・かおりになんていえばいいんだよ。ったく。殴られんのは、俺だぜ。」

「かおりも、理沙と僕が付き合えばいいって?」

「勿論・・だろ。な、一回あってみろよ。」

「・・・い・や・だ。」

僕は生理前の女の子のように、イラッとした。

その腹いせに雄介の足を蹴っ飛ばしてやった。

「いって!にすんだよ。」

明日から春休みだって言うのに。

全然、楽しいきぶんじゃない。

エリカさんに、会いに行くか・・・。