僕は生きる価値がないと思って生きてきた

物心がついてすぐ小児科の医者に

「この子は成人まで生きることは出来ない」

そう言われた

それを聞いた両親は

僕を他の兄弟のおまけのようにあつかった

高校も行かせてはもらえなかった

「自分はもうすぐ死ぬんだから」

僕もそう思っていた

その頃には僕は病気になっていた

小児科の医者が言った病気ではなく

脳の病気だった

おかげで自分の住んでる街から出ることは

できなくなった

20歳をこえてしばらくたった頃

父が急死した

アルコール中毒を原因とする病気だった

母は父が死んでしばらくたって認知症になった

家をでていた兄達は

「お前が頼りだ」

そういって家に近寄らなくなった