聴診器から聞こえる鼓動は

あきらかに速かった。


明里ちゃんを見ると、

「ハァッ…ハアッ…」

と苦しそうにしていた。


過呼吸か!?

とにかく落ち着かせないと…


「大丈夫?ゆっくり深呼吸しよっか」

明里ちゃんは深呼吸すら

できていなかった。


「ハアッ…ハアッ…ハアッ…ゲホッゴホッ」


くそっ!!

喘息の発作まで...

早くしないとやばいぞ!


「喘息も出てきたな…

看護師さん、点滴準備して」


看護師に指示を出して、

明里ちゃんの様子を見る


「ゴホッゴホッゴホッ...ゲホッゴホッ」


相当苦しそうだな…


「大丈夫だよ。深呼吸できるかな?」


少しの間、咳をしていたが

明里ちゃんはさっき意識を飛ばした。