ホストなんて大嫌い!?

「変なの。」

「ぁあ?」

「な、何でもないです。」

「あ、あと敬語も禁止ね?」

「はぁ?」

「わかったら、「はい」は?」

「…はい。」


そこに、またしても龍が登場する。

「お取り込み、終わった?」

「えっ?」

「あぁ、終わった。」

龍は空気を呼んで席を立った…って訳か。

「日菜ちゃん、瞬に惚れた?」

「はぁっ?

そんな訳ないです。

第一、なんでこんな人が№1なのか不思議で」

「ちょ、おい!!」

瞬の突っ込みも虚しく

瞬は、他の席に呼ばれて行った。


「ははっ。

日菜ちゃんは本当、素直だね。

けど、どうして瞬が№1なのか…

それは、瞬のそばに居ればすぐにわかるよ。」

「そば…?」

「この店には、いろんな人が来る。

いろんなきっかけでね。

いろんな悩みとか苦しみとかも持ってる。

確かに皆が皆、瞬を指名するわけじゃないよ。

だけどね、瞬の担当するお客さんたちは皆

ここを笑顔で帰ってく。

それは、瞬の持ってる力だと思う。

瞬はチャラいし、いろんな誤解も受けてきたけど

そういうのが今の瞬に繋がってるんだよ。

瞬は、人を幸せにできる。

日菜ちゃんも瞬に出会って良かった…って思う日が

絶対に来るよ。」

龍の真剣な目に、何も言えなかった。