・・・・・・

 沈黙。

 約10分。

 何か話しをしなきゃ!って思うんだけど話す内容が・・・。

 私の頭はパニック状態。
 私は気を紛らわそうと本を読むことにした。
 
 「あ、なぞなぞだ!」

 なぞなぞや心理テストが大好きな私。
 そういう本を見ればすぐに読んでしまう。
 
 「ん?なぞなぞ?」
 
 安藤も私に寄ってきて本をのぞいた。

 「うん!ねぇ、一緒にこれやろうよ!」
 「いいよ」

 な、なんてことをいったんだ・・・。私は。
 一緒にって・・・

 私はまたパニック状態になりながらも床に座って本を広げた。
 
 私たちは2人であーでもない、こーでもないとなぞなぞの答えを言い合ったりした。
 
 そのときの心境はよく覚えていない。
 おそらく、心臓ばくばくの時間だったと思う。
 
 本が終わると安藤が「時間そろそろか?」と聞いてきた。
 時計を見ると1時間がたっていた。
 
 「そうだね」
 「じゃぁ、帰るか」

 私たちはかばんを背負い教室を出た。
 そしてお母さんが待っているところまで2人で歩いていった。

 車の前に来ると私たちは「ばいばい」と言って別れた。
 
 車に乗ると、お母さんがニヤニヤしながらこっちを見ている。
 
 ・・・あぁ、めんどくさいことになりそうだ・・・。

 「澄花~!まさか、彼氏~!?」
 
 ほら、ね。お母さんはやけに人の恋愛にくっついてくる。
 こういうことを言いに来るとこが、ほんとに大人か?といいたくなる。

 「違うよ。ただ、一緒に待っててくれただけ」
 「嘘~、なかなかお似合いじゃない」
 「だから違うって!変なこといわないで!」
 「はいはい」

 この人だけには知られたらダメだ。
 知られたら安藤にも何をゆうか分からない。
 それにどんだけめんどくさいことになるかわかりゃしない。

 私はなるべくその話題にならないように友達のことを塾に着くまで話した。

 
 「はぁ~・・・塾疲れた」
 
 塾が終わって家に帰るとベッドにジャンプ!
 これは夜のひとつの楽しみ。
 
 
 ベッドに横になると、安藤のことが頭に浮かんだ。
 
 本当、なんだよね・・・。
 安藤に告白して、OKもらって・・・
 そして放課後も一緒になぞなぞして・・・

 幼稚園の時から好きだった。
 その人と付き合えるなんて本当夢みたいだ。

 でも、夢なんかじゃない。
 
 そんなことを考えていると知らない間に私は眠りについていた。