ツバサ

面接日当日になった


×××のお店の場所は車で30分


インターネットの地図である程度確認した後


カーナビにしたがって30分前に着いた


「目的地周辺です...目的地周辺です」


機械的な音声が車の中で響く


けどどういうことだろう


キャバクラらしい店が見当たらない


キャバクラのイメージは


ネオンがきらめき


呼び込みのボーイが店の前で


見込みの無い人にまで声をかけまくって


とにかく行けばそれと分かるとたかを踏んでいたのに


けど、30分前に着いたから


とても余裕を持って周りを観察できた


500メートルぐらい先に


「×××」と書かれた看板があった


あれ?カーナビとぜんぜん違う


…まあこの駐車場のくだりは脇に置いておこう


とにかく、店はキャバクラといえばキャバクラだが


イメージほど派手ではなかった


店の前の小さな駐車場と離れた場所の第2駐車場


目立たない看板


「まあ、こんなものかな」


僕は駐車場を少し離れた場所に駐車した


なぜって、気を使ったのさ


お客様が使う駐車場を、しかもそんなに大きくない場所に


1台置くってのは忍びないよね


しばらく歩いて店の前へ…


うーん、このまま正面から入るべきなのか?


電話では特に指定はされなかったけれども


この未知の領域に正面から入るのは勇気がいる


…こっちには面談をするというチケットがある


僕はあえて何事も無い感じを装って


ついに新世界へと足を踏み入れた