お前が好きなのは俺だろ?



「はぁ―……ほんとにイラつく」



つーか、俺も俺で未来のバカがうつったか?



俺がわざわざ出ていく必要なんてないだろ。



まだ出ていくならあいつら2人だろ。




……財布さえ持ってこなかったし。



携帯はポケットに入れてたけど、財布がないんじゃどこにも行けねぇじゃん。




それくらい考えろよ、俺。



マジ未来のバカがうつったな。



……あいつら、抱き合ってたよな。



弘也、未来みたいなのがタイプになったのか?



まぁ、俺には関係ないけど。



――♪~♪♪~♪



ポケットに入れていた携帯が震えた。



誰だ……?



一瞬弘也かと思ったが、電話の相手は珍しい人物だった。