「あ、そういえばお前の部屋の目覚ましがなかなか止まらなかったから、勝手に止めたから」



「っ!!」



お前が原因か!!



「じゃあ俺はお先に」



「ちょっ!ちょっと待ちなさいよ!!」



「……何?」



不機嫌そうなその表情に、一瞬ひるむ。



「か、勝手に人の部屋の目覚まし止めないでくれる」



ここで負けてはいけない。



「は?ずっと鳴ってたからうるさかったんだよ」



「だ、だからって……」



「起きるなら1回で起きろ。何度もジリジリジリジリうるさい音を立てるなよ」



「っ……」



そ、そうですね……



その通りです……



やっぱりこの人には敵いません。