「できません……」
ドア越しに聞こえるその会話を、ただ黙って聞いていた。
「あ、あたし……やっぱり、好きなんです……」
っ……
「玲が好きです。だから、先生にはわたせません」
未来らしくない強気な一言。
でもその言葉は、俺の胸に強く響いた。
「生意気な子……」
「……え」
加奈子のヤツ、未来に本性見せやがった。
「あたし、あんたみたいな子が一番嫌いなのよ。悲劇のヒロインぶっちゃって、あたしが少しでも揺すぶりをかけたら簡単に別れたじゃない」
「そ、それは……」
「それなのに、やっぱり好き?本当にバカ」
加奈子の言葉に未来は少なからず傷ついているだろう。


