お前が好きなのは俺だろ?



―――――――――……



「ん……」



目の前に広がる白い壁。



そして少し鼻につく消毒液の匂い。



ここ……



「あら、目は覚めたかしら?」



「あっ、はい」



そこに立っていたのは、白衣を着た保健の先生。




「貧血で倒れたのよ。覚えてる?」




倒れた……?



そう言えば、少し頭が痛い。



倒れた時にうったかな……?



そっか……



倒れたのか……



じゃあ、あれは夢じゃないよね……?



――『こいつは……僕の妹です』



意識はクラクラとしてたのに、はっきりと記憶にある。