――クラッ
……あ……れ?
「っ!!未来っ!!」
一瞬智香の焦る声が聞こえたけど、体が言うことを聞かず、そのまま体は地面に倒れたのが分かった。
芝生の感触が頬に直に感じる。
立ち上がりたいのに、体が言うことを聞かない。
「未来っ!!ちょっと!!しっかりしてよ!!ねぇ!!」
めったに焦らない智香の声に『大丈夫だよ』って言いたいのに、口が思ったように動かない。
それどころか、もう意識すら朦朧とする。
あぁ、嫌だな……
また夢を見るのかな……?
このまま寝ちゃったら、また……玲の夢を見るのかな?
またあの悲しそうな玲の顔を……
「未来っ!!」


