お前が好きなのは俺だろ?



「今日の体育智香のクラスと同じなのか~!俄然やる気出た!!」



「弘也、離して……」



弘也君は、すぐに智香に抱き着き、嬉しそうに頭を撫でている。




「えぇ~相変わらずつれないな―。まぁ、でもそんなところが好きなんだけど~」



「ウザイ。いいから離れろ」



本当にこのカップルはなんでこんな会話でうまくいっているのかが不思議だ……




「智香っ!今日は俺がサッカーでカッコイイところ見せるから、楽しみにしとけよ!」



「いやいや、無理。対戦相手うちのクラスだし。」



「えぇ~~」



でも、とても楽しそう……



こんな2人だから、うまくいくんだろう……



「で、弘也はこんなところにいていいわけ?そろそろうちのクラスとの練習試合でしょ?」



「そろそろ行かねぇとな~。おっ、玲もやっと来た」



――ドキッ



弘也君がそう言いながら視線を向けた方向を見て、あたしの胸ははっきりと脈立った。