先生の言葉は、あたしの胸をどんどん苦しくさせていく。



「だからこそ、はっきり言わせてもらうわ」




ドクンドクンという胸の音は、この狭い資料室に響いてしまうんじゃないかと思うくらい、鳴り響いている。




「あなたと玲は、上手くいかない」



「っ……」




「いいえ。うまくいかない方がいいの。玲の為にも……」




甘い甘い先生の香りのせいか、頭がボーっとしてしまう。




そんな中だからなのか……




「あなたは、玲のことが好きなんでしょ?だったら、どうすればいいかきっとわかるはずよ……」



この言葉が、頭の中でこだまする。





あたしが玲の為に出来ること……



玲の……ために……