そんなの……
未来がガキだからに決まっている。
キスであんなに息を荒げて、涙目を向けるんだぞ。
そんな奴に、その先を求めたら……
「お前が手を出さないってありえないだろ~」
「なんだよ。その根拠」
「事実だろ~、実際年上の女の人にたくさん手ほどきを……」
「弘也、そろそろ授業始まるし、席に戻ったらどうかな?」
ニコッと笑顔を弘也に向ける。
「う……あ、そうだな……。そろそろ授業始まるしな」
「そうだね」
引きつった笑顔で弘也はおとなしく席へと戻っていった。
弘也のヤツも学習しねぇな。
俺を怒らせると色々と面倒だと。
授業中に浮かぶ、昨日の出来事。
結局あの後は、父さんたちが帰ってきて、未来は逃げるようにして部屋に行ってしまった。


