「おはよー」



「……」



「未来?」



「……あっ、智香。おはよう」



カバンを片手にあたしを覗き込む智香。



「どうしたの?浮かない顔して」



「ん―……」



「念願かなってあの王子様と付き合えてるのにさ」



そうなんだよね。



まぁ、裏表があるけど、みんなの王子様とあたしは奇跡的に付き合えてるんだよね……




「何かあったの?」



「うぅん、特に何っていうのは……」




一ノ宮君と付き合い始めて1ヶ月が経ったけど、本当に平和な日々が過ぎている。