「い、いえ……」



正直、凄く驚いています。




驚きを通り越して、逆に冷静になれるくらいに……




「私の名前は一ノ宮勇吾[いちのみやゆうご]っていうんだ。お母さんとは2年前から交際させてもらってて……。こんなおじさんだけど、今日から家族として未来ちゃん達と一緒にいてもいいかな?」



小さいころから、女でひとつであたしを育ててくれたお母さん。




いつもニコニコ笑っていたけれど、大変なことはたくさんあったと思う。



そんなお母さんが見つけた『安心できる人』




「あ、あの……、お母さんは天然で危なっかしい人だから……。だから、よろしくお願いします」



「み―ちゃん。」



お母さんが幸せになれる人を見つけたなら、あたしは素直に祝福したい。



「ありがと―っ!み―ちゃん!!」



ギュ―と強くあたしを抱きしめて、嬉しそうに頬を弛ますお母さん。




そんなお母さんを見て、あたしも嬉しくなった。