「あっ……」



「な?俺のこと、好きなんだろ?」



この瞳を俺以外に向けるなよ。



イラつくから。




綺麗な黒髪にそっとキスを落とし、俺は部屋を後にした。



少し鼻につく、俺ん家とは違うシャンプーにまたイラつきながら―……



―――――――――――――……



「朝食は冷蔵庫に入ってます……って、逃げたな」




朝、起きてリビングに行くと、そんな置手紙だけがテーブルの上に置いてあった。



いつもは寝坊するくせに、こういう時だけは早いんだな。



はぁ―……




少しだけ自己嫌悪……



考えてみれば、昨日の俺は少しおかしかった。