どうして俺のこと、こんなにイラつかせるわけ?



「ねぇ、今まで何をしてたの?」




あいつの家で……



こんなシャンプーの香りをさせて……




――何をしてた?



「一……のくん……」



声が出ない程動揺しているのか……?



それとも、俺のことが怖いのかな……?



どちらにしろ、今この震える瞳に映るのは俺だけだ……




「――お前が好きなのは俺だろ?」



「っ!!」




強く掴んでいた腕を片手だけ離し、そっと髪を触り持ち上げる。